熱狂に満ち足りた日々を「夏」と言いその最期を看取った今を「秋」と呼ぶ
見知れた畦道歩きながら 不意の朝凪に髪は泳ぎをやめる見入るひび割れた地に想うは晩夏の残骸
夏の香りを含んだ風が、サルスベリの花を揺らす。 その風は、時節を外したアジサイもわけ隔てなく撫でていく。 見て取れるそんな平等性に、私の心のどこかが焦がされる。
青く揺らめく向こう側の世界が、色の失せたこちら側を照らし出す。 重厚なガラスで仕切られた2つの世界。 それは原始と現代。
少々の波は立っても、全体を俯瞰してみれば、そのダムは実に見事に「平穏」を演じている。つつがなく、ただただ静寂の支配が続く世界。
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